BLOW-UP


radikoをつけて仕事を始めると、「3時からの伊集院光の週末TSUTAYAに行ってこれ借りようのゲストは浅井慎平さんです」と聴こえてきた。浅井慎平だったらきっと、アントニオーニ「欲望」を選ぶんじゃないかなと思った。人の感覚はいくつになっても、そんなに変わらない。僕は子供の頃から物語を読んだり、観ることは好きだったが、やがてくる結末は嫌いだった。メタノヴェル、アンチミステリ、出口のない果てしない迷宮の扉を開きたいと、いつも夢想していたのだ。