演劇舞踏

言葉

世界中の知を集積した”バベルの図書館”はネット上の仮想空間にできるだろう。しかしそのすべてを俯瞰できるのはAIだけだ。人はその中のほんのひとかけらしか知ることはできない。街の図書館に行っても、貸し出しを待つ人が多い人気の流行本は何冊も購入して…

生きる

「古本屋さん?」という電話があった。104で聞いたというが、まだあるんだ。出張買取はもうブックオフなどもやっていない。数日後には引っ越して家を解体するというので、夕方に郵便局に行った後に寄ることになった。車で30分くらいの町だ。このあたりかと車…

アングラ

水族館劇場の6月の羽村での公演については、夕刊紙に連載されているルポライターのコラムと、別の日の劇評で知った。若い頃はそれなりに演劇やコンサートにも行っていたが、今ではすべてが机上の知識になっている。野外ならまだ良いのだが、子供の頃から多動…

舞踏

店を移転してしばらく経った頃だったろうか。暗黒舞踏の”大駱駝艦”などのポスターを持ってきたお客がいた。大駱駝艦の稽古場は吉祥寺にあり、中央線の中野~三鷹間にはまだ多くの古本屋がある。「どうしてこの町まで」と聞いてみた。店を始めたばかりの頃を…

邪宗門

寺山修司の映画や演劇を観たのは十代の頃だった。文化とは例外(異端)を生み出すための装置である。 生物が生存していくには多様性が必要だ。働く蟻や闘う蟻だけしかいない社会は絶滅する。働かない蟻にも意味がある。新人類の中で、他よりも弱点の多いホモ・…

大道芸

人は解釈を求める。そこに意味と様式美があれば作家性が生まれる。”ギリヤーク尼ヶ崎”が求めるのはそんなものではなく、青春の捨て身のようなものだ。『意味不明・理解不能』の暗黒、投げ銭だけで生き続けてきて、路上に死んでいきたいという男の凄みがある…

OKINAWA1972

琉球王国の非武装中立、琉球処分、日本の愛国教育、沖縄戦、戦後の本土にいた沖縄県民の強制帰還と沖縄の軍事基地化、マッカーサーの「沖縄を返還しなくても日本では反対運動はおきない。沖縄人は日本人ではないからだ」という言葉、その後の祖国復帰運動と…

人力飛行機ソロモン

天井桟敷寺山修司「人力飛行機ソロモン」は新宿スバルビルの屋上と早稲田大学の構内とで二度観た。高田馬場では街のところどころに役者がいて、いつのまにか境界が消えていく。街がアジールに変貌する。 ↓ 無縁・公界・楽―日本中世の自由と平和

アメリカよ

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