文学思想

短歌

NHKの朝ドラ『舞いあがれ』を観ていた。主人公と暮らす事になるのが、古本屋をしている歌人という設定だった。私は”博士ちゃん”たちのように、特定のジャンルに夢中になるという事もなく、パラパラと本を開いた程度の知識しか持たない。それでもドラマで描か…

乱歩

小林清親の”ガス燈”、夜店の”アセチレンのランプ”の灯り、その隣には必ず深い闇があり、そこには何かがいる。乱歩の世界は町のどこにでもあった。椅子の中や屋根裏には人がひそんでいて、裸電球の土間で営業をしている古本屋の障子の向こう側では秘め事が行…

女の平和

高校生の時に、人文書院の『ギリシア悲劇全集』全4巻を購入したのは、パゾリーニの映画『アポロンの地獄』を観たからだった。しかしギリシャ喜劇には触れたことがない。『女の平和』も週刊文春の書評欄で初めて知った。アテネとスパルタとのペロポネソス戦争…

治ちゃん

橋本治が死んだ。小林信彦が週刊文春の連載で『治ちゃん』と書いていたが、権威とは無縁の人で敬意を込めてつい『治ちゃん』と言いたくなる。哲学や文学の耳触りの良いワンフレーズは使わず、ややこしい事をただややこしく『考え続ける人』だった。今、耳に…

宇宙

『宇宙とは進化するひとつの巨大な量子コンピューターである』 深夜に一杯やりながら、Eテレの「モーガン・フリーマン 時空を超えて」を時々観る。子供の頃に熱心に読んだ壮大なSF(Speculative Fiction)のようなさまざまな奇想を、現実にあると証明しようと…

たそがれ・あやしげ

遠い日に読んでいた眉村卓の、どこか懐かしく奇妙な異世界に迷い込む話が好きだった。人気の場所や評判の店などにはまったく興味がない。情報機器は異界への入り口を閉ざすものとしか思えない。何も持たずに散歩をしていると路地や古道に迷い込み、そこにあ…

戦争が終わったとき馬よりも劣っておると思い知りたり

山崎方代 山崎方代/甲府市山崎方代/ちょっといい話 煙草と酒さえあれば良い。 (パソコンのある場所は書庫でもあるので煙草も吸えず、仕事以外はいたくない。散歩に出ても街は息苦しいばかり、店にも喫煙所にも入りたくない。せめて休日だけは幻の寛容な国を…

星は周る

野尻抱影 星は周る 星三百六十五夜 冬 星を想っているうちに、星が消えるまで飲んでしまった。 ↓冬の星座

眼球譚

ジョルジュ・バタイユ眼球譚エロティシズム松岡正剛「マダム・エドワルダ」

戦争と読書

戦争と読書水木しげる荒俣宏↓教養主義の没落

辺見庸

辺見庸ブログ辺見庸国家、人間あるいは狂気についてのノートいま語りえぬことのために 死刑と新しいファシズム絶望という抵抗↓グローバル化に伴う植民地主義とナショナリズム

女生徒

女生徒 青空文庫太宰治小学生の頃に読んだ「女生徒」の文体は、あの頃には新鮮な驚きだった。

J・G・バラード

沈んだ世界 クラッシュJ・G・バラード創元社 著作一覧松岡正剛「時の声」高校生になって読んだ「破滅三部作」は、今も鮮烈に印象に残っている。

懺悔

眠れない夜はセリーヌの罵詈雑言に浸ってみる。

橋本治

橋本治バカになったか、日本人憲法なんて、空気や空みたいなもの経済成長は本当に必要なのかどうかとか、それが要るのはわからなくもないが、橋本治は個人としてはなくてもかまわないとかいう話。橋本流「社会主義」入門橋本治とめぐる高度経済成長期の日本

内田樹

内田樹は「寝ながら学べる構造主義」のあとがきで彼らの言いたかった事をこう書いている。 レヴィ=ストロース 「みんな仲よくしようね」 ロラン・バルト 「ことばづかいで人は決まる」 ジャック・ラカン 「大人になれよ」 ミシェル・フーコー 「私はバカが…